広島県の廿日市(はつかいち)市。
県内でも最西部にあり、広島市、大竹市、安芸太田町、島根県の益田市、山口県の岩国市と隣接しているところ。
けん玉のワールドカップが行われていることで、たまにニュースでも見かける人がいるかも知れません。
また、世界遺産にも認定されている厳島神社があり、また日本三景の1つである宮島を有しているところでもあります。
そもそも厳島神社がどの市町村に属するのかもはっきりと分かっていなかった人もいるかもしれませんが、もちろん廿日市市はそれだけではありません。
今回は廿日市市の厳島神社以外の魅力を中心に紹介していきます。
とはいいつつもまずは宮島から紹介。
宮島に訪れた人が必ず見に行く厳島神社は、定番のスポットかと思います。
これだけ見て帰ってしまう人もいますからね。
ただ、宮島には他にも見どころがいくつもあるのです。
厳島神社の大鳥居をバックに島を見ると、大きな山がそびえ立ちます。
この山は弥山(みせん)と呼ばれ、ここの原生林は世界遺産を構成する一部でもあります。
ここでは主に3つのコース(紅葉谷、大聖院、大元)から登山を楽しむことができ、どれも大体1〜2時間程度で山頂にたどり着くことができます。
それぞれ見せる顔が異なるので、最低でも3回は弥山を登りにいけちゃいますね。
宮島ロープウェイもあるので、自信のない方でもトライできるかと。
ただとても混んでいるので要注意。
他にも宮島水族館や、包ヶ浦自然公園ではキャンプや宿泊ができるので、新たな宮島での楽しみ方が出来ますよ。
そして本州に戻って、宮島以外の見どころを。
大きく4つのエリアに分けて紹介。
まずは、市街地の廿日市エリア。
このエリアは市内でも寺社仏閣が多いところ。
広島県内で車の安全祈願といえばここと言われる、速谷神社。
厳島神社の摂社である地御前神社や、廿日市天満宮など。
そんな中で私がオススメしたいのは、極楽寺山。
名前からして縁起が良さそうですが、ここでは登山はもちろん、日本最大級の木造大仏がある極楽寺やキャンプ場もあります。
また、アルカディア・ビレッジという温泉を楽しむことができる施設もあり、大勢で行けば間違いなく楽しむことができるところですね。
次に紹介するのが、大野エリア。
廿日市市の南西部に位置するところ。
私がここでおすすめするところは、宮浜べにまんさくの湯。
ここでは目の前に海と宮島が織りなす景観が広がるので、露天風呂の長めは最高です。
また山側には、おおの自然観察の森という自然に溢れたところもあります。
ここでは天然記念物である、ベニマンサクという植物が有名で、広島県の中でもここでしか見られないそう。
大野エリアを代表する植物で、べにまんさくの湯にもこの名が使われていますね。
10月頃から赤く染まっていくので、紅葉とは違った紅葉の雰囲気を味わうことができると思いますな。
3つ目は、佐伯エリア。
ここには中四国で唯一アーチェリーが体験できる、佐伯国際アーチェリーランドがあり、一般の人でも十分に楽しむことが出来ますよ。
また、小瀬川温泉や道の駅スパ羅漢では、温泉も堪能できちゃいます。
ここでの個人的なオススメは、食について。
ナシやブドウ、栗などの果樹園がいくつもあるので、果物狩りが楽しめますね。
また、津保美堂製菓という老舗の和菓子屋が特にオススメ。
広島県では二重焼きと呼ばれる、関西の御座候のようなものを食べることができ、とてもボリューミーだそう。
廿日市市では絶対に味わいたい一品ですね。
最後に吉和エリア。
市の北部に位置するエリアで、県内でも3番目の高さを誇る十方山がそびえ立ちます。
このエリアには、もみのき森林公園や吉和魅惑の里といった、自然を活かしてキャンプができるところがあります。
特に前者では、全国にできつつあるフォレストアドベンチャーが2年前に誕生し、アスレチックが体験できるということで、さらに楽しみが増えました。
家族や友人で行くと盛り上がるところとなっています。
また、女鹿平(めがひら)というスキー場もあります。
女鹿平山の麓に広がり、温泉も併設しているところ。
冬期は閉館中ですが、敷地内にはウッドワン美術館という、岸田劉生やゴッホ、ルノワールの作品を見ることができる貴重なところもあります。
以上、広島県の廿日市市を紹介してきました。
確かに宮島および厳島神社が持つ魅力は日本が誇るほどのものだと感じます。
ただ、廿日市市は、佐伯や吉和エリアなどの魅力もどんどん打ち出すべきではないかと思いましたね。
なんだか「宮島頼み」みたいな雰囲気を個人的に感じましたので。
観光客が増加する中で、宮島における環境整備はもちろん大事ですが、他の観光資源も上手く発信できるようにさらなるプロモーションをしてもらいたいなと考えます。
アクセスについて、山陽新幹線ががっつり通っていますが、停車駅がないので、広島駅でJR山陽本線や広島電鉄に乗り換えて行くしかないですね。
また、九州方面からなら、山口県の新岩国駅で乗り換えて錦川鉄道清流線とJR岩徳線、そして山陽本線を乗り継ぐ方法もあります。
車では、海側に広島岩国道路、島根県側に中国自動車道が走っているので、女鹿平に行くなら後者を利用するなど、使い分けることが出来ますね。
交通機関のアクセスは少し大変なので、車のほうが賢いかもしれませんな。
宮島に寄った帰りに、もっと廿日市市を堪能してみては。