広島県の大竹市。
広島県の一番左に位置する、廿日市市、山口県の岩国市、和木町と隣接しているところ。
県内で一番面積が小さいところでもあります。
廿日市市の厳島がすぐ側にあり、県外の人からはあまり目立たないところに位置していますが、まだまだみなさんが知らない魅力を秘めています。
今回はそんな大竹市を紹介していきます。
大竹市を紹介する上で欠かせないのが、コンビナートではないでしょうか。
瀬戸内海沿いにコンビナートが集積しており、実は1962年に日本で初めて石油化学コンビナートが建設されたところなんですね。
そこから徐々に規模が大きくなり、今ではお隣の岩国市と和木町と共に、この一帯の岩国大竹コンビナートを支えているのです。
そんなコンビナートが作り出す工場夜景は見ごたえがあり、大竹市としても見どころとして発信しています。
一般人でも間近で見られるように道路が整備してあり、また山陽自動車道付近にある亀居公園から見下ろす光景が天下一品級で、春の時期には桜とマッチして見るものすべてを虜にすること間違いなし。
他にも海側から工場を一望する工場(夜景)クルーズも開催しているそうなので、工場萌えを愛する人達には、たまらない場所となっていますよ。
ちらっと紹介したので、次は亀居公園を。
関ヶ原の戦いのあと、安芸国(現在の広島県)に入国した福島正則によって築城された広島城の支城である亀居城。
5年かけて築城したものの、完成後わずか3年で壊されるという、なんともあっけない城となりましたが、現在では本丸跡地をメインに亀居公園が整備され、市民憩いの場となっています。
先述したように亀居公園からは海沿いのコンビナートを一望できるので、大竹市に訪れたときはぜひ足を運んでもらいたいところですな。
それでは打って変わって、自然が満喫できるスポットを紹介。
大竹市はお隣の岩国市と和木町との境に、小瀬川(おぜがわ)という清流が流れています。
小瀬川を上流へとたどると、そこには大竹市屈指の自然が盛りだくさん。
まずは、弥栄(やさか)ダム。
弥栄湖やそこに架かる弥栄大橋といった自然に溶け込んだ風景を一望できます。
また展示資料室に行けば、ダムの歴史まで学ぶことができます。
岩国市側からならレンタルボートもできるということなので、合わせて楽しみたいところ。
そこからさらに上流へたどると見えてくるのが、弥栄峡と蛇喰磐(じゃぐいいわ)。
どちらも景観を楽しみながらバーベキューやキャンプができるので、夏のシーズンには家族連れで賑わうスポットとなっております。
特に蛇喰磐は県の天然記念物に指定されており、甌穴(おうけつ)と呼ばれる、川の流れが生み出した奇岩を見ることができますよ。
そして大竹市の自然を語る上で外せないのが、三倉岳。
市の最北部に位置し、朝日岳、中岳、夕日岳と3つの岩峰から成り立つことから、三本槍とも呼ばれています。
登山やハイキングにもってこいのところですが、最近ではロッククライミングの聖地として注目を集めており、一枚岩の花崗岩を登っていく光景は圧巻です。
他にも見どころとしては
小瀬川沿いにある憩いの場、マロンの里交流館。
直売所や秋には名前の由来である栗料理などが楽しめるところ。
大竹市の和紙の伝統を守り続けてきた、おおたけ手すき和紙の里。
広島県で唯一現在まで受け継がれてきており、紙漉き体験などができます。
豊かな小瀬川の恵みにより作られた白く頑丈な和紙で作られた鯉のぼりは、全国的にも希少で見る価値がありますよ。
山奥にひっそりと佇む、錦龍公園。
錦龍の滝を見ながら、大自然に囲まれてリフレッシュできます。
気軽に船で行くことができる、阿多田島(あたたじま)。
多くの釣人で賑わう穴場スポットで、ゆったりとした時間が流れていますよ。
以上、大竹市について紹介してきました。
伝え忘れていましたが、かつて日本で唯一の日本海軍潜水学校があり、今ではその石碑が海沿いで見ることができるんだとか。
これをはじめ日本発の石油化学コンビナートができたことなど、一見メジャーではないところに日本の歴史を語る上で重要な事象が存在することが多々あり、大竹市はまさにその筆頭ではないでしょうか。
個人的には大竹市の伝統料理である、もぶりを食べながら満喫したいところです。
アクセスですが、JR山陽本線が通っているので、ぜひ活用しちゃいましょう。
山陽自動車道および広島岩国道路も通っているので、車でのアクセスも容易ではないでしょうか。
工場夜景を上から見に、大竹市へ訪れてみては。