青森県の鶴田町。
北津軽郡に属する、中央に岩木川が流れているところ。
津軽平野に位置しており、りんごの栽培も盛んに行われています。
青森県のなかでも比較的こぢんまりとした鶴田町、今回取り上げていきます。
白地図からでは分かりにくすぎますが、鶴田町には大きな湖があります。
町の南西のほぼ端っこに位置している、廻堰大溜池(まわりぜきおおためいけ)。
この池の南にそびえ立つ、日本百名山のひとつである岩木山(津軽富士)が湖面に映ることから、津軽富士見湖とも呼ばれているそう。
その景色はとても雄大で、さらに湖に架かる鶴の舞橋とともに織りなす景観はこの鶴田町の誇るべきものかと。
ちなみに鶴の舞橋は、日本一長い、木の三連太鼓橋なのです。
この橋は和洋折衷の造りをしており、姉妹都市であるアメリカのオレゴン州に属するフットリバー市との盛んな国際交流を表すデザインとなっているんだとか。
個人的にオススメしたいのは、冬場の景観。
湖面が凍結し、そこに積もる雪と鶴の舞橋、そして背景を彩る岩木山が作り出す景色は感銘を受けることでしょう。
まさに今の時期は行くべきですね。
また、この津軽富士見湖を中心に、見どころもたくさんあります。
まず、富士見湖パーク。
広々とした公園でバーベキュー場もあり、ピクニックの季節にピッタリの家族で楽しめる場所となっています。
次に、つがる富士見荘。
350円で日帰り入浴ができ、泊まることもできるところ。
天気が良ければ、浴場から鶴の舞橋と岩木山が臨めるんですって。
3つ目は、丹頂鶴自然公園。
かつて江戸時代からよく鶴が飛来していた、鶴田町。
平成に入りロシアから鶴のつがいを譲り受け、今では数も増えておりその姿を見ることができるかも。
北海道の釧路市にある丹頂鶴自然公園とは規模が異なりますが、訪れる価値は十分にあると思いますよ。
そして、ここ鶴田町にはあの有名な催しが行われているところ。
それは、吸盤綱引き。
ニュースやバラエティ番組で目にしたことがある人も居るのではないでしょうか。
つるつる頭の方々が、頭に紐がついた吸盤を付けて引っ張り合うアレです。
あの吸盤綱引きは、平成元年2月22日(ツルツルの日)に誕生した鶴田町の「ツル多はげます会」の方々が始めたものだったのです。
毎年ツルツルの日と中秋の名月の日に、有多毛(うたげ)と称して吸盤綱引き以外の催しも行っているそう。
地方の元気な方々による、このような活動は本当に日本を明るくさせてくれますよね。
この光景を、ひと目見たいものですな。
最後に鶴田町の特産品を少し紹介。
鶴田町の基幹産業はりんごとお米だそうですが、これら以外にもう1つ有名なものが有るのです。
それは、スチューベン。
なんだそれはと思う方もいらっしゃると思いますが、これはぶどうの品種です。
作付面積と生産量がともに日本一ということで、鶴田町を紹介するには外せないモノとなっています。
もともとニューヨークで生まれた品種だそうですが、同緯度に位置する鶴田町と気候がマッチしたんでしょうね。
スチューベンジュースは一度でいいから味わってみたいですな。
今回は青森県より鶴田町を紹介してきました。
個人的に感じたことは、鶴田町の方々はプロモーションにとても力を入れているのではないかということです。
特にウェブマガジンの「メデタイ・ツルタ」は見ごたえがあり、鶴田町に訪れる前には必ず目を通しておきたいモノですね。
アクセスですが、ここ鶴田町にはJR五能線が通っています。
青森県の田舎館村にある川辺駅と、秋田県の能代市にある東能代駅を結ぶ、鉄道好きなら知らない人がいないほどの線路ですよね。
その五能線の陸奥鶴田駅(むつつるだ)と鶴泊駅(つるどまり)が位置しているので、五能線の旅でもしながら立ち寄っても良いかもしれませんね。
町のいたる所に鶴のマークがあるらしいので、鶴田町まで探しに行きませんか。