東京都 府中市 -武蔵国の中心地-

 

東京都の府中市。

 

 

東京都のほぼ中央に位置するところ。

このように東京都を俯瞰すると、23区が右側にあることが一目瞭然ですね。

府中市が東京都のほぼ中央ということを、この機会に是非覚えちゃいましょう。

 

 

府中市はかつて奈良〜平安時代にかけて、埼玉県、東京都、神奈川県にかけて存在した武蔵国(むさしのくに)の国府が置かれていたことで知られています。

ちなみに国府とは、当時の国における政治の中心地のこと。

そんな重要なところがあったのが、ここ府中市でした。

 

というわけで、府中市には武蔵国の国府にまつわるものがいくつかあるんですね。

まずはそのあたりをいくつか紹介。

 

 

まず、大國魂(おおくにたま)神社

JR武蔵野線および南武線にある府中本町駅の近くにある、大国魂大神を祀っている神社。

武蔵国の総社として、また武蔵国に位置する6つの神社(小野・二宮・氷川・秩父・金鑽・杉山)を合祀しているので、武蔵六所宮とも呼ばれています。

あの徳川家康も、関ヶ原の戦いの戦勝を祈願したとして縁のあるところなのです。

ここで毎年4月30日〜5月6日と1週間かけて開催されるくらやみ祭には、70〜80万人もの人々が来場するほどの賑わいを見せます。

7月にはすもも祭など、年中通してここでしか見られない祭りがありますよ。

 

 

また、国府の中の政務機関のことを国衙および国庁と言うのですが、それも大國魂神社の境内東側一帯にあったことが判明

そこは武蔵国府跡(国衙地区)として、現在無料で見学できますよ。

 

そして神社から少し離れたところに、国司館と家康御殿史跡広場というのもあります。

ここは武蔵国の国司館(国司が居住し仕事をするところ)がかつて存在し、また家康が鷹狩をするための休息地があったところです。

2018年11月25日にオープンということで、できたてホヤホヤなんですね。

VR(バーチャルリアリティ)を無料で貸し出しているとのことで、当時の雰囲気を時代を超えて感じることができますよ。

 

 

 

大國魂神社という武蔵国にとって重要な神社を紹介しましたが、もう1つ府中市で抑えておきたい寺社仏閣があります。

それは、聖将山東郷寺

京王線多磨霊園駅より徒歩5分、春には枝垂れ桜が咲き乱れるところ。

かつて日露戦争の日本海海戦で指揮をとった東郷平八郎ゆかりの寺で、彼の死後に彼を慕う人々によって、彼の別荘の跡地にこの東郷寺が建てられました。

黒澤明監督の「羅生門」のモデルにもなったらしいとか。

枝垂れ桜に彩られた、そびえ立つ山門を見に訪れる価値は大いにありですね。

 

 

 

他にも寺社仏閣がたくさんある府中市ですが、その他のスポットにも焦点を当てて紹介。

まず、多磨霊園

小金井市にまたがって位置しています。

墓地じゃないのと思う方もいると思いますが、墓地です。

しかしながら、ここは日本初かつ日本最大の公営公園墓地で桜の名所とも言われており、訪れる方も多いのだとか。

著名人の墓も多くあるそうで、与謝野晶子・鉄幹夫妻江戸川乱歩のお墓もこの多磨霊園にあるとのこと。

園内の道は碁盤目状で、まるで京都の町並みを想像させます。

そうとは言ってももちろん墓地なので、節度を持って訪れることが大事ですね。

 

 

次にお届けするのは、武蔵府中熊野神社古墳

ここは日本において6例しか確認されていない、上円下方墳のなかでも最大級のもの。

この形の古墳は、極めて身分の高い人に作られるものらしく、明治天皇の伏見桃山陵をはじめ、大正天皇や昭和天皇のお墓も上円下方墳とのこと。

ちなみにこの熊野神社古墳の埋葬者は不明だそうですが、武蔵国の権力者とも言われておりますね。

 

 

そして、ぜひ家族で訪れていただきたいのが、府中市郷土の森博物館

名前に博物館と付いていますが、実際は全然かた苦しくないところ。

敷地内はとても広く、水遊びのできるところや自然溢れた広場、土日に開催される体験教室やプラネタリウムもあります。

中でも特に私が推したいのは、村野四郎記念館

詩人として知られる彼は、卒業式の定番曲である「巣立ちの歌」、ドイツ生まれの童謡を日本語訳した「ぶんぶんぶん」を作詞したことで有名です。

府中市が彼の生まれ故郷であることから、館内に位置する旧府中尋常高等小学校の校舎1階部分に記念館ができたんですね。

彼にまつわる展示品で溢れており、密かに楽しめるところではないでしょうか。

 

 

あと、松任谷由実さんの曲である「中央フリーウェイ」の中で登場する競馬場とビール工場は、ここ府中市にあるんですよ。

競馬場は言わずもがな、東京競馬場ですね。

競馬場と聞いて、ギャンブルするところだとイメージする人もいるかも知れませんが、ここ東京競馬場も家族で楽しめちゃうところ。

馬を見るのはもちろんのこと、博物館やミニ遊園地もあるのでおすすめ。

 

そしてビール工場は、サントリーの東京・武蔵野ブルワリーのこと。

サントリー初のビール工場として知られ、できたてのビールを味わえちゃいます。

お酒好きには必見のところとなっています。

 

 

 

 

ざっと府中市の見どころや歴史を紹介してきました。

南には多摩川が流れており、自然も感じることができ、賑やかなところだと感じます。

アクセスとしては、JR武蔵野線および南武線、京王線、西武多摩川線が走っており、交通の便は問題ないでしょう。

新宿からは京王線特急で22分ということで、都心にも比較的ラクに行けるかと。

 

 

ふちゅくまが待っている府中市にぜひ訪れてみては。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。