滋賀県の甲賀市。
県南部に位置し、大津市、湖南市、東近江市、栗東市、日野町、竜王町、京都府の宇治田原町、和束町、南山城村、三重県の伊賀市、亀岡市、鈴鹿市、四日市市、菰野町と隣接しているところ。
甲賀(こうか)といえばなにを思い出すでしょうか。
馴染みのある方は、お隣の伊賀市とともに忍者発祥の地と思う方もいるのではないでしょうか。
甲賀忍者と伊賀忍者、合わせて日本遺産「忍びの里 伊賀・甲賀 -リアル忍者を求めて-」にも認定されています。
今回は忍者以外の魅力も盛りだくさんの、甲賀市について紹介していきますよ。
冒頭で書いてしまったので、忍者にまつわるところをサクッと紹介。
まずは、甲賀の里忍術村。
こちらは実際に忍者に扮してさまざまな体験ができるところとなっており、家族におすすめかと。
次に、甲賀流忍術屋敷。
江戸時代からの姿を改築を重ねてとどめており、屋敷内部には当時のからくりがそのまま残っています。
忍術村とは打って変わって落ち着いた雰囲気を味わうことが出来ますよ。
その他に、忍者たちの拠点となった小さな城跡が市内に点在し、それらも甲賀の中世城館群として日本遺産の構成文化財となっています。
中でも豊臣秀吉の命で築城された水口岡山城は、他の城とは立地も一味異なり、古城山頂にある跡地から市内を一望できます。
そして甲賀市には、もう一つ日本、いや世界に誇れるところがあります。
それは、信楽町。
そうです、信楽焼が作られているところですね。
2019〜2020年にかけては、朝ドラ「スカーレット」の舞台としても話題を読んだ信楽町、実は甲賀市にあるんですね、2004年に他町と合併し甲賀市ができたのです。
こちらも忍者同様、日本遺産「きっと恋する六古窯 -日本生まれ日本育ちのやきもの産地-」のうちの一つとして認定されています。
そんな信楽町をここからピックアップ。
何百万年も前に、琵琶湖はかつて今の信楽町付近に位置し、それが長い年月をかけて今の位置に移動したと言われています。
そのため、信楽町付近には良質な粘土が堆積し、信楽焼が繁栄したんだとか。
そして信楽焼の代名詞である、信楽たぬきは多くの人が見覚えのある焼物となりましたね。
さらに詳しい歴史は上記の日本遺産のページより参照してもらうとして、ここではいくつかにフォーカスして見どころを紹介していきます。
まずは、滋賀県立陶芸の森。
その名の通り陶芸を中心とした施設で、滋賀から世界へ情報発信するという目的で解説されました。
信楽焼だけでなく世界の陶芸を展示している陶芸館や、屋外の広場には大小さまざまな作品が展開されており、お土産屋とセットで楽しみたいところです。
次に、信楽伝統産業会館。
ここは信楽焼を中心に展示されている施設で、こちらでもさまざまな作品を目の当たりに出来ます。
中でも馴染み深いのは、岡本太郎の作品があるというところではないでしょうか。
あの有名な「太陽の塔」、その背面に表現された「黒い太陽」は、なんと信楽焼のタイルで作られており、ここでは「坐ることを拒否する椅子」というカラフルな作品が常設展示されています。
信楽高原鉄道の信楽駅からも比較的近いので、ぜひ訪れてみましょう。
最後に、登り窯ギャラリーOgama。
ここでは迫力のある連房式登窯を目の当たりに出来ます。
カフェやギャラリー、陶芸教室が併設しており、信楽焼を身近に感じること間違いなしです。
信楽町のエリアでは他にも見どころがあり、
約100点もの野生動物の剥製が展示されている、滋賀サファリ博物館。
ルーブル美術館ガラスのピラミッドを設計したイオ・ミン・ペイが手掛けたミュージアム、MIHO MUSEUM。
信楽町内の窯元を巡ることができる、窯元散策路。
山奥にひっそりと佇む、鶏鳴の滝や神有の滝などなど。
長い歴史が育んできた伝統を目の当たりに出来ますよ。
以上、甲賀市について紹介してきました。
忍者と信楽焼、太い2本の柱を支柱として栄えていることが分かりましたね。
700年代には聖武天皇の理想を体現する離宮として、紫香楽宮(しがらきのみや)が造営されたのもここ甲賀市で、奈良の大仏はここで造られ始めたんだとか。
他にも朝宮茶という日本五大銘茶の産地であったり、大河原温泉かもしか荘や塩野温泉など、ここまで紹介してきたものと合わせて甲賀ブランドと称され、その魅力を発信しています。
個人的にはどのような人でも何かしら興味が掻きたてられるものがあるのではないかと、そんな風に感じましたね。
アクセスですが、JR草津線と甲賀市にしか走っていない信楽高原鉄道があります。
大阪や京都方面なら滋賀県草津駅経由で、奈良や三重方面なら三重県柘植駅経由でアクセス可能ですね、そこから信楽高原鉄道で信楽町方面へ向かうことが出来ます。
車なら、新名神高速道路が市内をきれいに横断しているので、是非活用しちゃいましょう。
忍者と焼物と都の三重奏を堪能しに、甲賀市に訪れてみては。
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