宮崎県の西米良村。
県の中央部、児湯郡に位置し、西都市、小林市、綾町、国富町、美郷町、椎葉村、熊本県の多良木町、湯前町、水上村と面しているところ。
宮崎県の都市部と熊本県の農村部を結ぶところで、秘境感が漂います。
そのような位置にあることから、周辺の町村と共に奥九州とも呼ばれたりしています。
そんな西米良村、一体どんなところなのでしょうか。
まず紹介したいのが、おがわ作小屋村。
村の東部にある茅葺屋根の古民家群で構成されたところで、その中で郷土料理をいただいたり、春の時期には多くの桜を鑑賞することができます。
また宿泊施設機能もあることから、山奥でも県内外から年間約2万人もの観光客が訪れている、西米良村としても注力しているところです。
いわば限界集落のような環境で、どうせ消滅するならなにかやってみようということでスタートしたおがわ作小屋村の運営ですが、地元民の雇用創出や地産地消などといった自立的な経営ができている全国的に見ても先行的な事例ではないでしょうか。
平成の桃源郷(もう令和ですが)とも呼ばれているおがわ作小屋村、訪れる価値は十分にありますな。
次に村の中心部にフォーカスします。
村の唯一の保育園や小学校、中学校がここに集まっており、西米良村の見どころが凝縮されています。
中でも美人の湯として名高い、西米良温泉ゆた〜と。
ゆた〜とに隣接した双子キャンプ村では、温泉とセットで満喫することができます。
また、2019年にオープンしたSTELLA SPORTS。
大自然を贅沢に感じることができる環境でグランピングを体験でき、5月からはダッキー(川下り)で目の前を流れる一ツ瀬川にてアクティビティを楽しめますよ。
そして日本一の木造車道橋、かりこぼうず大橋。
大きな三角の連なった形状(トラス)が目印で、これは西米良村に位置する市房山、石堂山、天包山をイメージしているんだとか。
ちなみに、かりこぼうずとは西米良村に代々伝わる精霊のことなんだとか。
そのすぐ傍には、川の駅 百菜屋があり、地元で採れた食材を堪能できます。
他にも、かつてこの米良地域を治めた菊池公について学べる、菊池記念館。
西米良村の水の豊かさを感じられる、蛇渕。
一ツ瀬ダム湖畔にひっそり佇む食事処、湖の駅。
西米良村伝統の夜神楽が行われる、狭上(さえ)稲荷神社。
赤々とした作りが立派な、児原(こばる)稲荷神社など。
まだまだちょっとした見どころが多くありますよ。
今回は西米良村を取り上げてきました。
こんなに奥深い村でも、地域の方々が力を合わせて自立的な経営をしながら交流人口を増加させている取り組みが行われていることを実感できたかなと思います。
また、市房山をメインとした西米良スカイトレイルという大会も2015年より開催され、西米良村を盛り上げるイベントとなっています。
このイベントの特徴として、単にトレイルを楽しむだけではなく、前日企画として農業や特産品の柚子やほおずきを使用した体験ができるプランもあり、しっかりと地域にお金が落とされる仕組みづくりが成されているのです。
毎年2月の1ヶ月間に、にしめらジビエフェアも開催され、この地で獲れた新鮮なシカやイノシシの料理を各店で味わえるとっておきの期間なので、ジビエ好きにおすすめできますね。
他にも煮しめや西米良サーモン、米良糸巻き大根やカラーピーマンといった特産品がたくさんある西米良村、今後の動向が気になるところです。
アクセスですが、西米良村には鉄道が通っておりません。
お隣の西都市や宮崎市から車で約1〜2時間ほどかかるとのこと。
また村営バスが運行しており、お隣の湯前町との間でも運行されているので、熊本県方面からアクセスするなら、くま川鉄道で湯前町まで行き、そこから村営バスという手段もありですね。
平成の桃源郷、西米良村へ訪れてみては。
“宮崎県 西米良村 -かりこぼうずの桃源郷-” への1件の返信
コメントは受け付けていません。