岐阜県の笠松町。
愛知県との境を流れる木曽三川のうちの一つ、木曽川沿いに位置し、隣の岐南町とともに羽島郡に属しているところ。
岐阜市、各務原市、羽島市、また愛知県側では一宮市に隣接しています。
町の半分は木曽川なのではないかというほど、自然が多い笠松町。
いったいどんなところなのでしょうか。
笠松町は江戸時代に笠松陣屋(幕藩体制の藩庁)が設置され、その名残で1874年までは岐阜県の県庁が置かれていました。
現在は「美濃郡代笠松陣屋・県庁跡」として残っており、かつて岐阜県の中心が笠松町であったことが伝わってきます。
他にも町には、杉山家住宅主屋や和田家住宅主屋といった登録有形文化財など、歴史的に見て重要な建物がいくつもあるので、散歩しながら町並みを見て回るのも面白いのではないでしょうか。
また、その当時木曽川最大の川湊としても栄えた歴史がありました。
週末は家族連れでにぎわう笠松みなと公園に、当時の面影を匂わせる川灯台のレプリカがあり、ちょっとした見ものとなっています。
そしてすぐ近くには石畳で敷き詰められた笠松湊の跡地があり、現在は木曽川笠松渡船場跡として重要文化財に登録されています。
まさに現代のように鉄道や車がまだ発達していなかった頃の笠松町を思い出させてくれる重要な場所ですね。
このような笠松町の歴史を一気に学ぶことができる施設もあります。
それは、笠松歴史未来館。
笠松みらい公園のすぐ近くに位置し、歴史や産業について学べ、ワークショップなども運営されている町民憩いの場となっているのです。
入場料はなんと無料。
笠松町に立ち寄ったときはぜひとも足を運んでみてほしい場所ですな。
そしてもう一つ、笠松町で外せないところを紹介。
それは、笠松競馬場、いわゆる地方競馬場ですね。
競馬ファンの方なら誰もが知っているあの名馬、オグリキャップがデビュー戦を飾ったところで、競馬場の前にはオグリキャップの銅像と本物のたてがみが飾ってあり写真スポットとなっています。
そんなこともあり、「御菓子司 小梅」という和菓子屋さんでは、郷土銘菓オグリキャップという栗を使用した最中も作られており、人気を博しています。
また笠松競馬場は、レース前の馬たちを観客が見るパドックがコースの内側に位置しており、観客がわざわざ席を移動せずとも楽しめるという世界的にも変わった構造をなしています。
ここの売店で味わうことができるどて丼なども人気で、多くの競馬ファンが足繁く通うアツいスポットとなっているのです。
地方競馬自体が徐々に数が減少してきており、全盛期には約70施設もありましたが、現在では15施設のみ。
その一端を担って頑張っているところが、ここ笠松競馬場なのです。
本当に応援したくなりますね。
今回は笠松町についてざっと紹介してきました。
木曽川沿いのサイクリングロードの完備。
2013年の笠松町多目的運動場(岐阜県フットボールセンター)の竣工。
FC岐阜も練習場として使うなど、スポーツ面でもにぎわいを見せています。
また土木遺産である、トンボ池の聖牛など。
歴史、競馬、スポーツといったさまざまな側面から楽しむことができるところとなっています。
最後にアクセスですが、笠松町には名鉄名古屋線と竹鼻線が通っています。
名古屋駅からだと乗り換え無しで約20〜30分で訪れることができるので、ふらっと立ち寄るのがいいかもしれません。
平成三強と呼ばれたオグリキャップのふるさと、笠松町に訪れてみてはいかが。