三重県 伊賀市 -俳聖芭蕉のふるさと-

 

三重県の伊賀市。

 

 

北西部に位置し、亀山市、津市、名張市、滋賀県の甲賀市、京都府の南山城村、奈良県の奈良市、山添村に隣接しているところ。

他県では滋賀県の甲賀市、京都府の南山城村、奈良県の奈良市、山添村に面しています。

このような位置関係だったんです。

まさか京都がここまで南に長く、三重県と接していると知っている人はどれぐらいいるのだろうという感じですね。

そして奈良市が横長すぎることにも驚きです。

 

 

そんな伊賀市ですが、多くの自然に囲まれ、文化的側面でも十分に栄えた都市です。

ということで、自然と文化で大きく2つに分けて紹介していきます。

 

 

まずは伊賀市の自然について。

伊賀市はしっかりと市の周りを、山々が囲む地形となっています。

気軽に登れる霊山、防衛省の分屯基地がある笠取山などがありますね。

また市の北部を流れる木津川沿いに、島ヶ原温泉やぶっちゃの湯や岩倉峡公園など、家族で楽しめるところもたくさんあります。

 

個人的におすすめできるスポットとして挙げたいのは、南西に位置する、逆柳の甌穴。

水が溜まった、小さな池みたいなところ。

ここはかつて、この地に存在したと言われる藤原千方が、討ち取った敵の首をこの甌穴に投げ入れていたということから、血首ヶ淵、血首ヶ井戸とも呼ばれています。

なんだか幻想的な雰囲気を醸し出しているので、訪れる価値は十分にあると。

夏季には祭りが催され、厄除けの石投げやマスのつかみ取りなど親子で楽しめるイベントもあるので。

 

他にも、まちなかにひっそりと佇む、上野森林公園ビジターコテージ。

広々とした緑豊かな敷地内で、勉強したり遊んだりできる楽しいところ。

 

また、あの6次産業で有名な、伊賀の里モクモク手づくりファームもおすすめ。

第6次産業とは、自分たちで食物を育てる段階の第1次産業、それらを加工する第2次産業、そして消費者にそれらを提供する第3次産業をすべて1つの会社でまかなっている産業のことで、まさにもくもくは体現しているんですね。

今ではこの第6次産業の形態をとる企業も増加してきましたが、もくもくはなんと20年以上も前からそれに取り組んできた先進企業なのです。

大都会の大阪や東京にも、もくもくのレストランがあるのを見かけた事がある人もいると思いますが、ここ伊賀から送り届けられているのです。

 

そんな伊賀の里モクモク手づくりファームでは、体験教室が充実しています。

いちご狩りやタルトづくりもありますが、ソーセージや豚まんなど、お肉を用いた珍しい体験もできます。

宿泊施設や温泉も併設しているので、家族連れにはおすすめできますよ。

 

自然面において最後に紹介するところは、余野公園。

ぎりぎり鈴鹿国定公園の構成一部として、伊賀市の北部に位置しているところ。

ここはツツジが有名で、余野公園つつじ祭りが開催されるほどの名所。

5月には公園一面真っ赤に染め上げられ、情熱的な気分になることでしょう。

 

 

 

 

続いて、文化的側面からお届け。

伊賀市といえば、忍者を思い出す方が多いと思います。

そんなことは重々承知なので今回は省略して、もっと知ってもらいたいことを紹介しますね。

 

まず、伊賀上野城。

そうなんです、伊賀市にもお城があるのです。

白鳳城とも呼ばれるくらい、とても白いんです。

上野公園の敷地内にあり、藤堂高虎の城として知られています。

3層の大天守と2層の小天守からなり、非常に迫力がありますよ。

 

そして同じ上野公園敷地内にあるのが、俳聖殿。

変わった形をしたこの建物はいったい何だということですが、俳聖という言葉でピンとくる人ももしかしたらいるかも知れません。

これは松尾芭蕉生誕300年を記念して建てられたものなんです。

そう、松尾芭蕉はここ伊賀市で生まれたのです、知ってましたか。

他にも芭蕉翁記念館や芭蕉の銅像もまちなかにあり、まさに松尾芭蕉のふるさと。

奥の細道を生みだすために、全国津々浦々訪れている松尾芭蕉のことなので、正直ふるさとなんて知る由もなかったですが、ここ伊賀市で生まれたんですね、それだけで価値のある話。

 

 

また、伊賀市ではさまざまなまつりが催される中で、外せないものを一つ。

それは上野天神祭。

伊賀上野城の近くにある、上野天神宮(菅原神社)の秋祭りです。

ユネスコ無形文化遺産である、山・鉾・屋台行事にも登録されるほど、400年も続く由緒ある祭りとなっています。

そのこともあって、まちなかにはだんじり蔵がいくつも見られますよ。

大阪のだんじりとはまた違った、迫力あふれるものを見に行ってみませんか。

 

 

最後に名産品の伊賀焼を軽く紹介。

伊賀市の北部の丸柱地域にて盛んに造られており、窯もたくさん位置しています。

特に有名なのは、窯元長谷園。

ここでは、16連房旧登り窯と呼ばれる大きな釜があり、こんなにも大きく現存しているものはは日本でも長谷園だけとのこと。

良質な土と、赤松の森林による燃料が、この素晴らしい伊賀焼を生む環境に適していたんですね。

 

 

以上、伊賀市について紹介してきました。

さまざまな体験ができる中で、しっかりと体を癒やしてくれる施設もたくさんある伊賀市。

関西や名古屋辺りに住む人なら、気軽にアクセスできちゃうのでおすすめですよ。

アクセスとしては、木津川に沿って走るJR関西本線。

そして、その南を走る近鉄大阪線。

前者の伊賀上野駅と、後者の伊賀神戸駅を結ぶ、伊賀市を縦に走る伊賀鉄道。

こんなにも交通機関が充実している地方都市もなかなかないのではと感じます。

 

まあ圧倒的に、特急が走る近鉄でのアクセスのほうが早く安いのでおすすめできますね。

一方でJR関西本線は車両も少なく、ローカル感が漂う雰囲気を醸し出しているので、のんびり旅したい方にはおすすめですよ。

 

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