石川県の七尾市。
能登半島の付け根に位置し、穴水町、志賀町、中能登町、富山県の氷見市と隣接しているところ。
世界農業遺産「能登の里山里海」の一部を担っており、七尾湾に浮かぶ能登島を有するところでもあります。
今回はそんな七尾市を紹介していきます。
能登エリアは全体的に低山と丘陵地が多く、平地が少ない環境で、七尾市もその一つです。
そのような地形からか、かつて市南東部の標高約300mのところに、七尾城が築かれました。
日本百名城および日本五大山城にも選ばれている能登守護畠山氏の居城で、天守閣はないものの立派な石垣を現在も目の当たりにすることが出来ます。
七尾城については麓に七尾城史資料館や、当時の暮らしぶりが伺える懐古館があるので、立ち寄ってもいいかもしれませんね。
そしてもう一つ、七尾市には城跡があります。
それはJR七尾駅前にある小丸山城址公園で、その名の通りかつて小丸山城が、前田利家によって築城されました。
周囲には奥能登方面からの攻撃に備えるために、29もの寺院が配置され、そのうち16もの寺院が現存しており、それらを総称して山の寺寺院群と呼びます。
寺同士を結ぶ道のことを瞑想の道といい、それらを巡る人も多いとのこと。
城跡だけでも2ヶ所あるほど、歴史が深く残っている七尾市。
あの有名な温泉地があるのはご存知でしょうか。
そう、和倉温泉ですね。
一羽の白鷺によって湯脈が発見され、海の温泉と称される温泉街。
日本百景にも選ばれており、明治時代にはドイツで開かれた万国鉱泉博覧会にて三等賞を受賞するといった、世界も認める泉質が魅力です。
加賀屋といった有名所や、2011年にリニューアルした地元民から愛される和倉温泉総湯、足湯を楽しめる妻恋舟の湯(湯っ足りパーク)など、気軽に海の温泉を楽しめる場所が多くありますよ。
また温泉だけでなく、
毎週日曜午前7時〜11時に開催される、わくら朝市。
海の温泉で自身で美味しく茹であげる、しお温玉。
能登半島で育った牛から作られる、能登ミルク。
パティシエ辻口博啓のスイーツカフェやショップが併設する、ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ。
天皇家に縁ある名刹、青林寺の御便殿などなど。
私達を様々な角度から楽しませてくれること間違いなしです。
そんな和倉温泉街の目の前に広がるのが、七尾湾に浮かぶ能登島。
全長1,050mと県内最長の能登島大橋と、島の北西に位置するツインブリッジのと、この2本の橋によって本州と繋がっています。
自然豊かな環境で、海水浴場やキャンプ場もいくつか点在しており、多くの人で賑わっています。
その魅力は自然だけにとどまらず、
広々としたのとじま臨海公園に隣接した、のとじま水族館。
世界各国の現代ガラス作家の作品が多数展示されている、石川県能登島ガラス美術館。
日本では珍しい高句麗式の形をした須曽蝦夷穴古墳や、海の見える大露天風呂が自慢のひょっこり温泉島の湯、そしてイルカウォッチングなど、私達を様々な体験に誘ってくれますよ。
以上、七尾市について取り上げてきました。
正直七尾市には見どころが豊富すぎて、その他にも、
能登における代表的な遺跡を紹介している、能登国分寺展示館。
レトロな雰囲気と約1万点のアイテムが迎えてくれる、和倉昭和博物館とおもちゃ館。
七尾市出身の長谷川等伯をはじめとした作品を構える、石川県七尾美術館。
加賀藩に伝わる婚礼の風習である花嫁のれんについて学べる、花嫁のれん館。
イソライト工業株式会社によるミュージアム、イソライト珪藻土記念館。
七尾市の山奥にひっそりと位置する、七尾コロサスキー場。
日本名水百選に選ばれた御手洗池がある県内唯一の霊山、赤蔵山憩いの森など。
能登の中でも着実と繁栄してきたことが伺える、魅力の数々に溢れています。
これらの施設や自然だけにとどまらず、ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」の一つ、国指定重要無形民俗文化財の「青柏祭の曳山行事」も、ここ七尾市の伝統行事として有名です。
日本一大きな曳山(デカ山)が、市中を駆け巡る迫力は圧巻もの。
青柏祭をはじめとした七尾市に根付いたさまざまな祭りがまだまだあり、自然や伝統などそれら全てが、先述した「能登の里山里海」として日本で初めて世界農業遺産に登録されたのです。
詳しくは市内にあるのと里山里海ミュージアムでも学ぶことが出来ます。
ホームページなどで見たい方は、こちらも参照してみてください。
他の地域ではまず見ることが出来ないこの光景を、一度七尾市で目の当たりにする価値は十分あるのではないでしょうか。
アクセスですが、JR七尾線、さらに先へ進むのと鉄道が通っています。
東京方面なら北陸新幹線、名古屋なら特急しらさぎ、大阪ならサンダーバードなど、鉄道旅が充実するラインナップとなっております。
車なら北陸自動車道経由で来る方法がありますが、個人的には鉄道旅がおすすめですかね。
歴史、自然、文化、どれをとってもハズレのない、七尾市に訪れてみては。