茨城県の境町。
県西部の猿島(さしま)郡に属し、古河市、坂東市、千葉県の野田市、埼玉県の五霞町と隣接しているところ。
南西には、日本三大暴れ川の坂東太郎こと利根川を携えており、かつては江戸と奥州を結ぶ河岸の町として栄えてきました。
今回はそんな境町を紹介していきます。
さっそくですが、この境町はあることで少し注目を集めていました。
それは、ふるさと納税の返礼品の1つがハワイ旅行だったということ。
現在では、法改正により返礼品リストから除外されているものの、ふるさと納税でハワイに行けちゃうなんて驚きですよね。
なぜこのような返礼品が可能かと言うと、実は境町は2016年よりハワイ州ホノルル市との友好都市協定締結を目指して活動し、それが2018年に実現したからなんですね。
そのため2都市間の交流は深く、2017年と2018年の6月に境町ウィークと称して、ワイキキビーチで花火を打ち上げてPRするといった活動も見られます。
これに伴って、境町ではさらなる英語教育の促進や地域活性化に力を入れていくそう。
とまあ、境町の気になる取り組みから取り上げていきました。
次に、境町の気になるスポットを1つ紹介。
それは、道の駅さかい。
ここは文字通り道の駅なのですが、現在新しくレストランを併設するための工事が着々と行われています。
そのレストランが、なんとあの建築家、隈研吾氏の設計ということですから驚き。
道の駅の設計に隈研吾氏が携わる事例は、高知県檮原町の雲の上のギャラリーと、秋田県鹿角市の湯の駅おおゆに続き3例目。
この2〜3月にオープン予定ということで、これだけでもさらなる集客が見込めるのではないかと思います。
ちなみに、昨年10月にオープンした、すぐ近くにあるさかいサンドという六次産業施設も隈研吾氏が手がけた建物で、美味しいサンドイッチを食べることができるんですって。
これはもう行く理由しかないと。
最後にこの地ならではの名産品を2つ紹介。
1つ目は、梅山豚(めいしゃんとん)。
境町の塚原牧場というところでしか育てられていない幻の豚。
そのため、国内で100頭ほどしかいないんだとか。
黒い見た目に長く垂れた耳がかわいらしい梅山豚ですが、市場にはほとんど出回らないということで、一般の人は公式通販サイトでしか購入できない貴重な豚なのです。
ふるさと納税の返礼品でも、ごく僅かですがあるそうなので、狙ってみるのも良いかもしれません。
そしてもう1つが、さしま茶。
古くからこの猿島郡のあたりで作られてきたお茶で、この境町がその中心。
お茶といえば京都府や静岡県をイメージしがちですが、日本で初めて輸出に成功したお茶は、このさしま茶。
1859年にアメリカに輸出されたのが、日本では初めてだったのです。
2016年からはアフリカ大陸のニジェールに輸出され、さらなる販路の拡大とPRを積極的に行っています。
梅山豚とさしま茶は、境町に訪れたら絶対に味わいたい2品ですね。
今回は茨城県の境町を取り上げてきました。
正直知名度でいうと、知らない方がほとんどだと思いますが、いざ向き合うとさまざまな取組を積極的に行っていると感じましたね。
子育てや住宅手当なども充実させており、移住定住の促進もしています。
また、境フィルムコミッションというロケ地を貸し出す団体もおり、「いぬやしき」などの映画撮影も実際に境町で行われたんだとか。
さらに、境町観光協会のHPでは、イラスト作家のスチュアート・エアー氏がデザインを手がけるなど、隈研吾氏といい、さまざまな著名人が境町に携わっていますね。
個人的には若くて元気な橋本町長の取り組みが、どんどんこの境町を明るくしてるのではないかと勝手に思っていますが、今後の成長ぶりに期待がかかります。
アクセスですが、残念なことに鉄道が通っていないんですね。
おそらく鉄道さえあれば、さらに多くの方が境町に訪れるんだろうなぁと感じます。
なので交通機関を利用するなら、最寄りの東武動物公園駅からバスで40分かけて行くしかありません。
ふらっと寄るには、少し不便だと感じますね。
車でしたら、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)が通っていますので、スイスイ行けてしまうのではと思います。
また、利根渡良瀬サイクリングロードもあるので、近くに住む方は運動がてらよることもできちゃいます。
アクセス環境がさらに良くなればと、個人的に願っております。
東京から一時間で行ける境町、訪れてみては。